【防人はつらいよ-奈良時代の授業ネタ】
どうも、野本です。
今回のテーマは防人です。
サラッと流す感じの方も多い
と思いますが、
テスト頻出語句ではありますよね。
もし、詳しく話すとしたら、
生徒たちにどうやって伝えますか?
そういう際の参考にしていただけると
幸いです。
では、
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当時、最も負担が大きかった労役に
防人があります。
大宰府のもとで、男性が九州北部を守る。
期間は3年間です。
言ってみるなら、単身赴任のような感じ
ですよね。
ただ、この時代、
自分の家と九州を行き来できませんし、
手紙などの通信網も存在しません。
家族からしてみれば
一番の働き手を失うことになる上、
税の面での優遇措置なども無かった
ようですから、一層大変な思いを
しなければなりませんでした。
この状況下、
皆さんならどうでしょうか?
自分の愛する人と3年間も音信不通で
耐えられますか?
現代でこんなことあったら、絶対破局
してますよねwww(毒)
「行ってくるよハニー。」とか言って、
雨の日も風の日も、3年間ずっと彼女の
ことを思い続けて頑張っていたのに、
いざ帰って来てみると、
他の男と交際していたみたいな(爆)
遠距離恋愛は中々上手くいきません。
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話は変わりますが、万葉集の「防人の歌」
って結構オススメです。
有名どころであれば、
・防人が詠んだ歌
から衣 すそに取りつき
泣く子らを 置きてぞ来ぬや
母なしにして
[衣の裾に取りついて泣く子どもたちを置いてきてしまった。私の子どもには
母親もいないのに]
・防人の妻が詠んだ歌
防人に 行くは誰(た)が背(せ)と
問う人を 見るが羨(とも)しさ
物思いもせず
[「防人に行くのは誰の夫かしら?」と周りの人たちが言っているのを見ると
羨ましい。何も思い悩むこともしないで]
↑死ねば良いのに!(みたいな感じ?)
ちょっとピュアなものもご紹介。
・上総(かずさ)の国の青年が詠んだ歌
大王の 命(みこと)かしこみ
出で来れば 我(わ)ぬ取り付きて
言ひし子なはも
[天皇の命によって、いざ出ようとした時、彼女が私に取りすがり、
懇願してきたことを忘れられない]
↑きっと、「行かないで」とか、
「無事に帰って来て」みたいな
ことを言われたのでしょう。
(これは、大まかに私が直訳しました…)
他にも、グッとくるような歌が
沢山あります。
自分で調べて、気に入った歌を
紹介してあげても良いかも知れませんね。
では、今回はこの辺で。
このブログを読んで下さる方々に
最大の敬意を込めて。
あなたの生徒が輝く授業を
最大限していきましょう。
ありがとうございました。
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