【日本神話を授業で教えましょう!その4 因幡(いなば)の白兎と国譲りの神話】

歴史番外編




 

【日本神話を授業で教えましょう!その4 因幡(いなば)の白兎と国譲りの神話】

 

 

どうも、野本です。

 

今回は国譲りの神話

のお話です。

 

…と、その前に、

前回のリンクを貼っておきます。

よろしければご覧下さい<(_ _)>

↓↓↓↓↓

【日本神話を授業で教えましょう!】

【日本神話を授業で教えましょう!その2】

【日本神話を授業で教えましょう!その3 須佐之男命の八岐大蛇退治】

 

 

〇因幡(いなば)の白兎

 

これは、ウサギたちの住む島、

隠岐の島のお話です。

 

ウサギたちは、

海の向こう側にある大きな島を見ながら、

 

そこには何があるのか、

いつも仲間たちでお話していました。

 

「きっとおいしいものがあるに違いない。」

「いや、きっと宝物があるんだ。」、、、

話しは尽きませんでした。

 

ある日、ウサギの長老に、

「あの島には怪物がいて、近付いたら

とんでもない目に遭うぞ。」

と言われてしまいました。

 

しかし、

逆にウサギたちの興味は深まるばかり。

 

海の向こう側にある島の話は、

もっと大きくなっていきました。

 

ある日、白兎が寝ていると、

夢に天女が現れて白兎に言います。

 

「頭の良いウサギよ。あなたは向こう側の島に渡り、私の婚約者を探しなさい。

あなたが人を見極めるのです。

ただし、その賢さで誰かをだましたりしてはいけませんよ。」

 

この日も、

ウサギたちは向こう側の島の話を

していました。

 

すると、

白兎は他のウサギたちに言いました。

 

「向こうの島に行ける!」

 

周りはどうやって行くことが出来るのか、

白兎に尋ねました。

 

白兎は言いました。

 

「ワニ(サメ)をだまして、背に飛び乗って

向こう側まで行くのさ。」

 

ウサギたちはそんなの出来っこないと

言いましたが、

 

白兎は

「見てろ。僕が向こうの島まで行って

やる。」と言い、

 

海のサメたちに話しかけました。

 

「おうい、ワニ(サメ)よ!僕たちとお前たち、どちらの数が多いのか知りたいから、一列に並べ!

僕が背に飛び乗って数えてやる!

そして、お前たちの数の方が多かったら褒美をくれてやる!!

 

白兎のセリフに、サメたちはのりました。

 

淡々と数を数えながら、

サメの背を飛び乗っていく白兎。

 

しかし、白兎は調子にのってしまい、

「しめしめ、だまされたな、僕は向こう

の島まで行きたいだけなのさ。」と、

つい口にしてサメを怒らせてしまいます。

 

そしてサメに咬まれ、

白兎はなんとなんと、

革をはぎ取られてしまいましたΣ(゚Д゚)

 

 

〇国譲りの神話

 

痛くて痛くて苦しんでいる白兎。

 

そこに80人の神様が現れました。

 

なんでも、

大変美しいと評判の八上比売

に逢いに行くのだとか。

(八上比売→ヤガミヒメ)

 

白兎は、神たちに事情を話し、

助けてもらおうとします。

 

すると、神たちは言いました。

「海の水に浸かり、太陽で体を乾かすと

簡単に治る。」

 

教えてもらった白兎は早速試してみます。

 

しかし、

逆にもっともっと痛くなってしまいます。

悶え苦しむ白兎。

 

それを見た神たちは、

笑って行ってしまいました。

 

そしてしばらくすると、

今度は大きな荷物を背負った一人の神が

通りかかります。

 

この神が、大国主命です。

(大国主命→オオクニヌシノミコト)

 

白兎は彼に事情を話しました。

 

するとオオクニヌシは、

「それはすまなかった。彼らは僕の

兄たちなんだ。どうか許してくれ。

治し方なら僕が知っているけど、

信じてくれるかい?」

 

白兎はその神の優しそうな表情に安心し、

彼の言う通りにします。

 

すると、

今までのことが嘘であったかのように、

白兎は回復しました。

 

そしてハッと、

白兎は天女のお告げを思い出します。

 

夢に現れた天女はヤガミヒメで、

この神が彼女の結婚相手に相応しいと。

 

白兎はオオクニヌシに、

「あなたこそヤガミヒメと結ばれるに相応しい人物である。」

と予言しました。

 

実際にヤガミヒメは、

80人の神の求婚を全て拒否。

 

オオクニヌシに一目ぼれし、

二人は結婚しました。

 

しかし、

80人の兄はオオクニヌシに嫉妬し、

彼をだまして殺害してしまいます。。

※赤い猪を退治すると言い、

猪に形が似ている岩を焼き、

それをオオクニヌシ目掛け落としました。

 

オオクニヌシの母親、

刺国若比売(サシクニワカヒメ)は、

彼を生き返らせて欲しいと

高天原の神産巣日神にお願いしました。

(神産巣日神→カミムスヒノカミ)

 

カミムスヒノカミは、

貝比売、蛤貝比売を派遣します。

(貝比売→キサガイヒメ)

(蛤貝比売→ウムギヒメ)

 

無事オオクニヌシは、

治療を受けて生き返りました。

 

しかし、

生き返った彼は再び殺されてしまいます。

※大きな木の下に何かいるから見てこい

と言われ、

そのまま木の下敷きにされました。

 

それでまた生き返ることは出来ましたが、

オオクニヌシは母親に言われ、

現在いる地を離れていきます。

 

その後、

ご先祖の須佐之男命(スサノオノミコト)

のもとへ行きました。

 

そこで、スサノオの娘、

須勢理毘売命と結婚します。

(須勢理毘売命→スセリビメノミコト)

 

ところが、

スサノオはオオクニヌシに嫌がらせ

をしました。

 

ある時は

ヘビやムカデを寝ている時に顔に落とし、

 

また、ある時は

藪に矢を射って取って来いと命じ、

そこに火をかけました。

 

火に囲まれ動けなくなったオオクニヌシ。

すると、ネズミが出てきて、

「この下に穴がある。」と彼に教えます。

 

オオクニヌシは火がおさまるまで穴の中

にいて、なんとか危機を乗り越えました。

なんとも酷いスサノオの仕打ち。

 

しかし、これらは全て、

スサノオがオオクニヌシを試すための

テストでした。

 

まだオオクニヌシを認め切れない

スサノオでしたが、

 

徐々に彼を認め、

スサノオは彼に出雲を治めるよう

命じました。

 

オオクニヌシは、

今度は80人の兄と戦いました。

 

そして勝利し、

兄たちを因幡の国から追放しています。

 

また、政治を上手く行えず悩んでいた所、

 

カミムスヒノカミの子、

少名毘古那神が現れ、政治や農業を

教えてくれました。

(少名毘古那神→スクナビコナノカミ)

 

しかし、ここで事態は急変します。

 

出雲がきちんとまとまっていく状況を、

天照大御神が天界から

見ていたのです。

(天照大御神→アマテラスオオミカミ)

 

アマテラスは下界を自分たちのものに

しようと考え、使者を送り付けます。

 

でも、懐柔させられたのか、

天之菩卑能命(アメノホヒ)は3年、

天若日子(アメノワカヒコ)は8年

経っても帰ってはきませんでした。

 

痺れを切らしたアマテラス。

 

ついに、武神である建御雷神

を送りました。

(武御雷神→タケミカヅチ)

 

タケミカヅチは、国譲りに最後まで抵抗

したオオクニヌシの子、

建御名方神(タケミナカタ)を屈服させ、

須佐の浜でオオクニヌシと話し合います。

 

そして、

オオクニヌシはアマテラスに国を譲る

ことを認め、

 

その代わり、

天まで届くような大きく高い社を

建てさせました。

 

これが、

出雲大社(いづもおおやしろ)

だと言われています。

 

ここまでが国譲りの神話です。

 

 

〇おわりに

 

いかがでしょうか。

 

オオクニヌシが最初に結婚したのは

八上比売(ヤガミヒメ)。

 

オオクニヌシの子を身籠り、

出雲に向かったのですが、大変嫉妬深い

須勢理毘売命(スセリビメノミコト)から

嫌がらせを受け、

 

恐怖した八上比売(ヤガミヒメ)は

オオクニヌシを諦め、

因幡の国へ帰ってしまいました。

 

もし、生徒から突っ込まれたら、

教えてあげてください。

 

ヤガミヒメに関しては、

単純に「可哀そう(´;ω;`)ウゥゥ」という

意見や、

 

「オオクニヌシが兄たちに恨まれない

ようになんとか出来なかったの(・・?」

という意見もありますね。

 

あと、オオクニヌシの初めの名は

大穴牟遅神(オオナムヂ)。

 

スサノオに出雲を治めるよう

命じられてから、

オオクニヌシに名前が変わっています。

 

では、今回はこの辺で。

 

 

このブログを読んで下さる方々に

最大の敬意を込めて。

あなたの生徒が輝く授業を

最大限していきましょう。

ありがとうございました。