【社会科授業や教室バランスの考え方2】

社会科講師発展編




 

【社会科授業や教室バランスの考え方2】

 

 

どうも、野本です。

 

今回は、前回の続きです。

 

マトリクスを使った、バランスの考え方

の具体例を見ていきましょう。

 

まず、大前提として、

最もバランスが取れている場所が

真ん中の部分になります。

余程の意図が無い限り、

目指すのはここで良いでしょう。

これは何故かと言いますと、

理由は2つあります。

 

1つ目は、

ただ偏っているだけなのは

『共感を生まないから』です。

 

例えば、

高いスーツを着て、いかにも上流階級

育ちそうな男性がお金のことを語っても、

何か嫌味な感じがして、誰も聞きたく

ないですよね?

 

ところが、

見た目などはイケてない普通の男性が

年収1億円を達成した方法ならば、

是非、聞いてみたくなります。

 

このように、

「普通の男性」という存在が

とんでもないお金を稼いでいるから、

人々に共感されるのです。

 

最初からお金を持っている人が

年収1億円を稼いでいても、

「やっぱりあの人は凄いねー」

としか思われず、

共感を生み出しません。

 

繰り返しになりますが、

話を聞いてみたくなるのは、

後者の男性が共感できる存在

だからです。

 

 

次に、2つ目の理由ですが、

ただ偏っているだけなのは

『ギャップを生まない』からです。

 

上の例でも、

イケてない普通の男性がとんでもない

お金を稼いでいるから、そこにギャップ

を感じ、男性が魅力的に写る訳ですね。

 

授業に置き換えて考えると、

 

いかにも真面目そうな講師が、

真面目に授業をしても面白くないし、

 

気の弱そうな講師が、小さい声で

授業をしても、面白くないどころか、

この場合、教室が壊れます。

 

そうではなく、

 

一見、不真面目そうな講師が、ここぞと

ばかりに真面目に語る。

 

気の弱そうな講師が、授業になると、

声を荒げて熱く語る。

 

ここに、人はギャップを感じます。

そして、その人が魅力的な存在として

写るようになる訳です。

 

少し長くなりましたが、

『バランスの取れた真ん中の部分が、

人に共感され、ギャップを生み出し、

魅力的に見えるゾーン』なのは、

覚えておいて欲しいと思います。

 

 

実際にマトリクスで見てみましょう。

 

今回は、

自分の特徴(横)と授業の特徴(縦)から、

講師としての自分の立ち位置を考えます。

 

この場合、どちらの軸にも、

「現在の自分」と、逆には「反対の視点」

を書きます。

現在の自分に関しては、

自らで思い浮かべてみても良いですが、

他者と比べたり、聞いてみたりした方が、

より客観的で良いかと思います。

 

今回は仮想事例になりますが、

自分の特徴(横)として、

「落ち着いている」

「声が大きい」

「体がデカい」etc

 

授業の特徴(縦)として、

「真面目」

「宿題が多い」

「一方通行」etc

 

ということにしてみます。

(もっと細かく考えてみると、

より効果的です。)

その次に考えることは、

「どうすれば真ん中に向かうのか」です。

 

それぞれ、反対の視点を考えてみます。

「落ち着いている」→「ハイテンション」

「声が大きい」→「声が小さい」

「体がデカい」→「動きが素早い」

出てきたものの中から、

講師としての自分の立ち位置で

使えそうなものを見定め、

その活かし方を考えてみましょう。

 

例として、

授業で大事な所は、ハイテンションで、

もしくは声を逆に小さくして話す。

体がデカいと鈍いイメージがあるから、

所々で機敏な動作を取り入れる。

 

なんていうのはどうでしょうか?

 

恐らくこれだけでも、何も意識して

いない講師より、断然魅力的に写るよう

になると思います。

 

また、授業の特徴(縦)では、

「真面目」→「面白い工夫」

「宿題が多い」→「自分にも課す」

「一方通行」→「対話を取り入れる」

 

などが考えられます。

つまり、

 

授業が真面目なのは、決して悪くないが、

所々で面白い工夫をする。

一方通行ならば、当然、対話をする部分を

授業で設ける。

宿題が多いのも決して悪い訳ではないが、

ただやらせるだけだと横暴なイメージを

感じさせてしまうので、生徒一人一人の

宿題をきっちり確認し、必要に応じて

アドバイスなども付けて返す。

 

こうすることで、バランスを保ちつつも、

生徒や保護者などの周囲にも良い影響を

与えることが出来ます。

 

今回は、前回の続きとして、

マトリクスを用いたバランスの考え方の

具体的事例をご紹介しました。

 

最後に注意しておくのは、

「自分がこれだけは嫌」と思うものは、

後で無理が生じるので、使わない方が

良いと思います。

 

前回も述べましたが、様々な所で応用が

利く考え方です。

是非、参考にしてみて下さい。

 

では、今回はこの辺で。

 

 

このブログを読んで下さる方々に

最大の敬意を込めて。

あなたの生徒が輝く授業を

最大限していきましょう。

ありがとうございました。