【唯ぼんやりとした不安-大正時代ネタ】

大正時代




 

【唯ぼんやりとした不安-大正時代ネタ】

 

 

どうも、野本です。

いつもブログを読んで下さり、本当に

本当に…(endless)ありがとうございます。

 

もちろん、これは遺書ではありません。

 

今回はタイトル通り、芥川龍之介、

彼の作品のあらすじをご紹介致します。

 

授業中、時間があれば話してみると良い

と思います。

 

 

〇羅生門

 

時は平安時代。荒廃した羅生門の下で、

下人が一人途方に暮れていました。

 

この羅生門の近くは、

行き場の無い遺体が捨てられている、

何とも言い難い不気味な場所。

 

下人は、数日前に主人から解雇され、

行き場を失っていました。

生活していく糧もありません。

 

いっそ、盗賊にでもなってやろうか、

そう思いますが、その度胸はありません。

 

雨が降るのをぼんやりと眺めている中、

下人は、羅生門2階から微かな人の気配

を感じ取りました。

 

気になった下人は、

恐る恐るその場に近付いていきます。

 

すると、身寄りの無い遺体がいくつも

捨てられている中で、

小さな灯りが灯っているのに気付きます。

 

そこで、老婆がただ一人、

若い女性の遺体の髪を抜いていたのです。

 

下人は、正義の心から老婆の行いを怒り、

刀を抜いて襲い掛かりました。

 

恐怖で慌てふためいた老婆は、下人に、

遺体の髪の毛で鬘を作ろうとしていた

ことを説明します。

 

更に老婆は話を続けます。

遺体の女性も、生前に蛇の干物を干魚と

嘘をついて売っていた。

自分のしていることも、生きていく上で

仕方なくやっている悪なのだ。と。

 

この老婆の言葉に、下人は吹っ切れます。

 

下人は老婆の着物をはぎ取り、

「己もそうしなければ、餓死するのだ。」

と言い残し、闇の中へ消えていきました。

 

※ 下人が善悪の狭間で揺れ動き、

生きる為の悪を受け入れて落ちていく。

そんなお話ですね。

 

 

〇鼻

 

禅智内供(ぜんちないぐ)という、

宮中に仕える僧のお話です。

 

この僧は、滅茶苦茶鼻が大きいことで

有名でした。

 

その鼻は、顎まで垂れさがる程。

彼の噂は町中に知られており、

同時に彼は皆の笑いものでした。

 

鼻をどうやってか短く見せられないか、

鼻の大きかった偉人は存在しないか、、、

 

自分のコンプレックスを和らげる方法を

模索しましたが、見付かりません。

 

しかし、ある時、

弟子が鼻を小さくする方法を医者から

聞いてきました。

 

彼は飛びつくようにその方法を試します。

すると、今までのことが嘘のように

鼻が小さくなったのです。

 

禅智内供は大喜び。

これで、何の恐れも無く町中を歩ける。

そう思っていました。

 

しかし、

彼は相変わらず笑いものにされました。

それは以前よりも増して酷いものでした。

 

いつしか彼は、鼻が大きかった頃を

懐かしむようになり、

現在の自分を忌み嫌うまでになります。

 

するとある夜、突然彼の鼻はむず痒く、

熱くなりました。

そして次の朝、なんと、鼻が元通りに

大きくなっていたのです。

 

これで笑われることは無くなると、

彼は鼻が小さくなった時と同じように、

大変大喜びしました。

 

※ 乗り越えていく人への嫉妬心や、

鼻を小さくしただけでは、周囲の心は

変えられない。

そう言った、人間の微妙な心理を描いた

お話ですね。

 

いかがでしょうか。

 

芥川龍之介と言えば、その他にも、

『蜘蛛の糸』『杜子春』などが有名です。

どちらも説明し易いストーリーですので、

興味がある方は調べてみて下さい。

 

YouTubeで検索すれば、動画で

内容を見ることが出来ます。

ちなみに、『羅生門』『鼻』もあります。

 

「芥川龍之介 + 作品名」で検索すると

良いですよ。

 

ちなみに、

初めの画像がカ〇ダタの理由は、

『蜘蛛の糸』の盗賊の名前がカ〇ダタ

だからです。

 

では、今回はこの辺で。

 

 

このブログを読んで下さる方々に

最大の敬意を込めて。

あなたの生徒が輝く授業を

最大限していきましょう。

ありがとうございました。