【褒める教育とその問題点】

教育活動や学びから感じる日本精神




 

【褒める教育とその問題点】

 

 

どうも、野本です。

今回は、最近読んだ書籍のご紹介も兼ねて、

感じていることを述べたいと思います。

 

それで、読んだのがこの書籍です。

 

この書籍では、現在良く言われている、

褒める教育に対しても問題点を指摘しています。

 

全てが悪いとかそういうわけでは

ないでしょうが、

読んでいて納得いく論点でもあります。

 

今回は、この書籍の内容を踏まえ、

褒める教育に関して論じたいと思います。

 

 

〇褒める教育のねらい

 

褒める教育のねらい。

それは誰もが分かると思いますが、

自信を付けるためですよね。

 

自分に価値があると思える感覚のことを

「自己肯定感」と言います。

普段から叱られたり怒鳴られたり

失敗ばかりしている子どもは、

自分に自信を持つことが中々出来ません。

 

これが色んな問題を引き起こします。

自信が無いから人の誘いを断れない、

自信が無いからすぐに諦めてしまう。

 

こうなってしまうとそれが段々と悪化し、

悪い人間関係でもズルズルと。

また、学校の勉強には付いていけずに、

登校する意味を見い出せない悪循環が

生じたりもします。

 

これが、不登校などの問題を引き起こし

たりもします。

 

それ故、子ども達を肯定的に受け止めることで

能動的な姿勢を生み出し、

物事に向かっていける態度を生み出します。

 

自分が気付いていない長所を指摘される

ことは大事でしょうし、

こういったことが何よりやる気にも繋がりますよね。

 

ざっくりとですが、これが褒める教育の

主なねらいでしょう。

 

 

〇なぜ、褒める教育は効果が無いのか?

 

上述したことを主な理由とし、褒める教育と

いうものが主張されるようになりました。

 

しかし、

この褒める教育に対し、筆者は述べます。

褒める教育自体は悪いわけではない。

しかし、褒める部分がそれ程ないのに関わらず、

無理して褒めても効果は無い。

 

ましてや、勉強で自信が無くなってしまった

生徒に対して、

「足が速いよね」など、全く別の分野で

褒めてもその場しのぎにしかならない。

 

その子が自信を失ってしまった分野で

成長してこそ、

本当の喜びや満足感が生まれる。

いかがでしょうか。

これは、確かにその通りなところが

あるように思います。

 

というのも、皆さん

「自己肯定感」「自己肯定感」

言い過ぎなんですよね。

 

実際、こういった子ども達を指導する

立場としては、

 

まるで褒めることで幻をかけている

かのように思うことがあります。

 

「得意なことを伸ばす」

「良いところをみてあげる」

 

こういったことが述べられている

ケースが非常に多いです。

かなりの決まり文句なんですよね。

 

これはもちろん大事なんです。

ですが、これは指導している側の人間

皆がすでに分かっていることです。

 

それが難しいから悩んでいるのに、

「またそれか」って感じなんですよね。

 

何かが出来ないよりは出来た方が良いに

決まっています。

 

また、例えば発達障害の特性がある

子どもに関しては、

出来ないことがあるのも事実です。

 

絶対に出来ないことに関しては、

そこは見極めてあげなければならない

こともあります。

 

こういったことを前提とする必要はある

かも知れませんが、

自分の成長を自分できちんと感じた時、

自信が付くのだと思います。

 

周りにただ褒められ、洗脳されるだけでは、

正直なところ本当の成長には繋がらないのです。

 

本書にあった内容なのですが、

「自分は褒められて伸びるタイプ」だと

自分で言うような感じになっても、

そこには意味はありません。

 

だから、何でもかんでも褒めれば良い

というわけではないんですね。

 

 

〇おわりに

 

いかがでしょうか。

 

ここで私が思うのは、

全てはバランスだということです。

 

先ほど述べているように、

何でもかんでも褒めれば良いわけでは

ありません。

 

褒めるべきは褒めて、注意すべきは注意する。

私はそれで良いのではないかと思います。

 

なぜか、注意する人が少なくなったと、

そう感じることがあります。

 

褒めるのは大事だと思います。

ですが、褒める教育とは、一体誰のための

教育なのでしょうか?

 

時々ですが、その方が大人が楽だから、

そんなニュアンスが含まっている気がする

ことがあります。

 

もちろん、それでも良いのです。

自分を追い詰めすぎるのも良くはありません。

 

しかし、私が最もここで述べておきたいのは、

「教育は人なり」ということです。

(共感していただけたら幸いです。)

 

自分だって人のことを言えません。

しかし、私の目から見ても、

教育の世界ですら形だけの人が多い

と感じてしまうことがあります。

 

「イジメは良くないと言って、自分は平気で人を貶める」

「体裁だけで何もしようとなんて考えていない人」

 

そういう人達や光景を沢山見てきました。

自分をある程度律することが出来ない大人が、

子ども達に何を教えられるのでしょうか?

 

むしろ、こういう大人達に教えられる

子ども達は、

どのように成長していくのでしょう?

 

その大人達と同じように

なっていくのではないでしょうか?

 

教育にとどまらず、色んな問題が

山積みになっています。

 

もし、子ども達にきちんとしたものを

残したいと思っているならば、

まずは大人達がしっかりしなければならない

のだと思います。

 

それを考えさせてくれる書籍も

ご紹介しておきます。

大人として、今までの自分を振り返ることが

出来る電子書籍です。

 

子ども達と真摯に向き合うために、

自分自身にも目を向けなければならないと、

私自身は思っています。

 

では、今回はこの辺で。

 

 

このブログを読んで下さる方々に

最大の敬意を込めて。

あなたの生徒が輝く授業を

最大限していきましょう。

ありがとうございました。

 

 

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